「筋トレのメニューを考えているけど、種目が多すぎて何をどう選べばいいかわからない。」
「筋トレの効率を上げるPOF法というのがあるらしいけど、何なのか知りたい。」
こんな疑問に答えます。
本記事の内容
- POF法とは?
- POFのメリット
- POFの取り入れ方
「トレーニングの種目選びはなんとなく適当にやっている。」こんな人は多いと思います。
トレーニングを始めたばかりの頃は、全身法で1部位1種目のシンプルなメニューで種目選びに悩むことも無いですが、
トレーニングに慣れて分割法でメニューを作るときは、1部位に対して数種目を選ばないといけません。
とりあえず上級者のやっているメニューや、「初心者におススメ種目!」のようなメニューを紹介しているサイトや動画を真似している人も多いですが、
もし自分でメニューを作ってみようと考えている人は、ぜひ「POF法」を使ってみるようにしましょう。
「POF法」を理解すれば、種目に対しての理解も深まりより筋肉に効かせて効率よくトレーニングができるようになります。
メニュー作りや種目選びで悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
POF法とは?
POFは「ポジション・オブ・フレクション」の略で、日本語でいうと「屈曲の位置」という意味です。
筋トレは動作の最中に負荷が大きくなるポイントが3つあり、種目によって分かれています。
POF法は、簡単に言うと種目を選ぶ際「トレーニングの動作中にどの位置で負荷が大きくなるか。」に注目してメニューを決めていく方法です。
まずは、負荷が大きくなる3つのタイミングを覚え行きましょう。
負荷が大きくなるタイミング
- 動作の中盤
- 筋肉の伸展時
- 筋肉の収縮時
筋肉の伸展時は、いわゆるストレッチ種目のことで筋肉が伸ばされているボトムポジションで一番負荷が大きくなります。
筋肉の収縮時は、ケーブル種目やレッグエクステンションなど筋肉が縮んでウェイトが上がっている、トップポジションで負荷が大きくなります。
最後にあまり聞いたことのない、動作の中盤は、例えばベンチプレスで肘が90度に曲がった時やスクワットで太ももが床と並行になっているタイミングなど、関節の可動域の中盤で負荷が大きくなります。
POF法はこの3つの刺激を与えることができる種目をバランス良く取り入れるとが大事になります。
3つの刺激を与えることができる種目
- ミッドレンジ種目:動作の中盤
- ストレッチ種目:筋肉の伸展
- コントラクト種目:筋肉の収縮
詳しく見ていきましょう。
ミッドレンジ種目:動作の中盤
ミッドレンジ・動作の中盤で一番負荷が大きくなる種目です。
具体的な種目はベンチプレス・スクワット・デッドリフト・ショルダープレス・バーベルカールなどです。
特徴はコンパウンド種目が多く高重量が扱いやすいこと、筋トレ初心者は基本的にミッドレンジ種目をメインにすれば間違いないですし、
トレーニング慣れている人でも、高重量を扱えるのでメニューの一番初めにやるのがおススメです。
回数は高重量を使えることを生かして3~8回、インターバルは長めに3~5分くらいを取ってしっかり筋肉を回復させて次のセットを行うようにしましょう。
ストレッチ種目:筋肉の伸展
筋肉が伸びている時、ストレッチされている時に一番負荷が大きくなる種目です。
具体的な種目はダンベルフライ・シシースクワット・チンアップ・インクラインサイドレイズ・インクラインカール・オーバーヘッドエクステンションなどです。
ネガティブ動作、筋肉が伸ばされながら力を発揮する場面で負荷が大きくなるので、筋肉に損傷を与え筋肥大を起こす「物理的刺激」を与えることができる。
しかし、高重量をストレッチ種目で行うとケガの危険が大きくなるので回数は10~12回できるくらいの重さで、インターバルは2~3分くらいを目安にしていきましょう。
コントラクト種目:筋肉の収縮
筋肉が縮んでいる時、ウェイトを持ち上げるポジティブ動作時に負荷が大きくなる種目です。
具体的な種目はケーブル種目全般・ペックフライ・レッグエクステンション・ラットプルダウン・レイズ系種目・スパイダーカール・キックバックなどです。
トレーニングした部位をパンプアップさせ、筋肉内に代謝物質が作られることで筋肥大に必要な科学的刺激を与えることができます。
筋肉を最後までしっかり収縮できる重さを使うのが大切なので、15~20回くらいの重さで、インターバルは1分くらいで詰めて行うことでしっかりパンプアップさせることができると思います。
POF法のメリット・デメリット
つづいてPOFのメリット・デメリットを見ていきます。
メリット・デメリットを理解しておかないと効率の悪いメニューになって、最悪ケガをしてしまう事もあるのでしっかり覚えておきましょう。
POF法のメリット
POF法のメリットは3つあります。
POF法のメリット
- 筋肉を万遍なく刺激できる。
- 対象筋を効率よく追い込める。
- 怪我を防ぐことができる。
詳しく見ていきましょう。
筋肉を万遍なく刺激できる。
POF法は3方向から刺激を与えることで筋肉に万遍なく刺激を与えることができます。
筋肉が大きなるためには様々な刺激を与える必要があります。
同じようなトレーニングで1方向からの刺激だけだとトレーニングがマンネリ化して重量も停滞してしまい筋肥大も止ってしまう可能性もあるので、
筋肉に新しい刺激を与えてマンネリを防ぐメニューを組むことができるのがPOF法の大きなメリットです。
対象筋を効率よく追い込める。
POF法を覚えておけば無駄なメニューを組むことなく効率よく対象部位を追い込むことができます。
注意ポイント
例えば1種目目で高重量のミッドレンジ種目をやったあと、同じようなミッドレンジ種目をやっても1種目のような重量は扱えませんし、フォームが崩れてしまい効率の悪いトレーニングなる可能性が高いです。
今のメニューで同じような種目が多くなってしまっているなら、少しメニューを組み直すことで効率よくトレーニングすることができます。
怪我を防ぐことができる。
これは「対象筋を効率よく追い込める」ことにも関係ありますが、
負荷が大きくなるポイントが同じような種目ばかりやってしまうと、筋肉は耐えることができても、関節や腱が耐えられなくなりケガをしてしまう事があります。
POFは関節にかかる負荷を少なくして、効率的に筋肉に刺激を与えることができます。
POF法のデメリット
POF法のデメリットは2つです。
POF法のデメリット
- 時間がかかる。
- ジムが混んでいるとメニュー通りにできない事がある。
時間がかかる。
POF法は1部位に対して最低3種目のトレーニングをすることになります。
注意ポイント
今まで1部位に対して1~2種目でメニューを組んでた人は、普段よりトレーニング時間が長くなってしますし、全身法でトレーニングしている人は、全部位を3種目やっていたらいくら時間があっても足りません。
なのでPOF法は基本的に分割法で1日1~3部位くらいでやるのが現実的です。
分割法でメニューを組むと最低でも週2回はジムに行かないといけないので、このある程度の時間の確保が必要なのがPOF法の大きなデメリットです。
ジムが混んでいるとメニュー通りにできない事がある。
POF法のもう一つのデメリットはジムが混んでいるとメニュー通りにトレーニングするのが難しくなることです。
種目の順番を決めてメニューを組んでも、ジムが混んでいたら中々うまくいかないことが多いです。
そんな時は種目の順番を変えてやっても問題ありません、大事なのは刺激を万遍なく与えてやることです。
メニューに固執しすぎず柔軟にトレーニングしていくようにしましょう。
POFの取り入れ方
最後にPOF法を取り入れる際のポイントをいくつか紹介して起きます。
このポイントを意識しればPOF法を初めてする人も効率よくトレーニングできると思います。
うまく自分のトレーニングに取り入れてみてください。
POFを取り入れるポイント
- 筋肉が伸びる・筋肉を縮める感覚をしっかり意識する。
- ストレッチポジション・コントラクトポジションで一旦停止させる。
- 重量を扱える種目を初めにもってくる。
- コントラクト種目から初めて、筋肉の効きを良くする方法もある。
筋肉が伸びる・筋肉を縮める感覚をしっかり意識する。
ストレッチ種目・コントラクト種目で大事なのはしっかり筋肉を意識することです。
POFは3つの刺激を筋肉に万遍なく与えることが大事です、ミッドレンジ種目はフォームを守って重量とレップ数を増やすことが大事ですが、
ストレッチ・コントラクト種目は重量より筋肉に効かせることを意識してトレーニングしないと効果は半減してしまいます。
初心者の人は筋肉に効かせる感覚を掴むのが難しいですが、マシンの軽い重量で練習したり、効かせやすい種目を見つけてトレーニングするようにしましょう。
トップポジション・ボトムポジションで一旦停止させる。
筋肉に効かせることに慣れてきたら、今度はトップ・ボトムポジションで一旦停止してまた挙げることを意識してみるようにしましょう。
コントラクト種目はトップポジションは止めることで筋肉の収縮を強く感じることができるし、
ストレッチ種目はボトムポジションで止めれば筋肉が伸びる感覚もわかって、反動を抑えることもできます。
その種目で与えたい刺激をより強調することができるし、効かせるトレーニングの練習にもなるので慣れていない人は積極的に取り入れてみてください。
重量を扱える種目を初めにもってくる。
ストレッチ・コントラクト種目は効かせることが目的ですが、筋トレの基本はプログレッシブオーバーロードを意識して少しづつ重量を上げることです。
ミッドレンジ種目はできるだけ最初に持ってきて重量更新を目指すようにし、
トレーニングノートを付けるのがおススメですが、面倒な人はスマホのアプリでも構いません。
大事なのは前回の記録を超えるのを目標にトレーニングすることです。
コントラクト種目から初めて、筋肉の効きを良くする方法もある。
「筋肉に効かせるの難しい。」という人はコントラクト種目から始めるのもいい方法です。
コントラクト種目は毎レップしっかり筋肉を縮めることが大事なので、他の種目より軽い重量を使う必要があり筋肉を意識してトレーニングがしやすいです。
ケーブルやマシンを使って1種目にアイソレート種目で筋肉に効かせる感覚を掴んでおけば、後の種目でもしっかり効かせながらトレーニングできると思います。
もし自宅でダンベルやフリーウェイトしかないなら、チューブトレーニングがおすすめです。
チューブトレーニングはトップポジションで一番負荷が大きくなるので、自宅でも手軽にコントラクト種目を再現することができます。
値段も安く場所も取らないので、ぜひ取り入れてみてください。
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まとめ:POFを意識してトレーニングしよう。
まとめると、
- トレーニングメニューを作る時は、「POF法」を使うのがおススメ。
- POFは「ポジション・オブ・フレクション」の略で、日本語に訳すと「屈曲に位置」という意味。
- POF法は「トレーニングの動作中にどの位置で負荷が大きくなるか。」に注目してメニューを決めていく。
- 負荷が大きくなるタイミングは「動作の中盤・筋肉に伸展時・筋肉の収縮時」の3つ
- 3つの刺激を与えることができる種目は「ミッドレンジ種目・ストレッチ種目・コントラクト種目」
- POF法のメリットは筋肉を万遍なく刺激できて、効率よく追い込めて怪我も防げること。
- デメリットはトレーニングの時間がかかること。
- POF法を取り入れるポイントは、最初は高重量を扱えるミットレンジ種目を持ってくる、ストレッチ・コントラクト種目は筋肉が伸びる・縮まる感覚を意識する、トップ・ボトムポジションで一旦停止して刺激を強くする。
以上になります。
個人的にPOF法でトレーニングメニューを組む時に大事だと思うのが、「しっかり筋肉を意識してトレーニングできているか?」です。
もし「フォームを維持して重量やレップ数は増えてるけど、筋肉に効いている感覚はいまいちわからない。」という人が取り入れるのは少し早いと思います。
そんな人はまず、効いている実感がある種目を1つ見つけてそれをやり込んでみる事から始めてみるようにしましょう。
筋肉に効かせるコツを掴めれば、他の種目でもうまくトレーニングできるようになると思います。
POF法で効率よく筋肥大を目指していきましょう。
それでは、また次回。