「トレーニングを続けてきて扱う重量や回数も増えてきたのに、最近成長が止まった気がする。」
「トレーニングはウェイトを下すときに、時間をかけたほうが良いと聞くけどなぜか知りたい。」
こんな疑問に答えます。
本記事の内容
- 筋トレはTUTを意識しよう。
- TUTのトレーニングへの取り入れ方。
- ただし初心者は気にしなくていい?
筋トレを初めたばかりの頃は、とにかく扱う重量を気にする人が多いと思います。
もちろん筋肉を大きくするためにはまず筋力を伸ばさないといけないです。
しかし高重量のトレーニングばかりしていると知らないうちにフォームが崩れてしまったり、ウェイトを上げることばかり気にして、筋肉から負荷が抜ける場合も多いです。
そこで高重量トレーニングばかりしているという人は、TUT(筋肉の緊張時間)を意識したトレーニングを取り入れてみましょう。
TUTを意識したトレーニングは、パワーリフターのような重いものを持ち上げるのが目的の人より、
ボディビルダーのような筋肥大が目的だったり、運動不足解消や健康目的のためにトレーニングしていてあまり高重量を使わないという人にも有効です。
トレーニングの効率を上げるためにTUTの考え方や取り入れ方を徹底解説するのでぜひ参考にしてください。
Contents
筋トレはTUTを意識しよう。
「そもそもTUTって何のこと?」という人も多いと思います。
TUTは「Time Under Tension (タイム アンダー テンション)」の略で、筋肉が緊張している時間の長さの事です。
例えば1レップをポジティブ動作で2秒、ネガティブ動作で3秒かけて10レップ行えば1セットのTUTは50秒になります。
筋肥大のためにはトレーニングボリュームが大事ですが、TUTも筋肥大を起こすためには重要な要素の一つです。
TUTを意識することには2つのメリットがあります。
- 筋肉の緊張時間を長くしてメカニカルテンションを強くできる。
- 筋肉に効かせて反動を抑えたフォームでトレーニングできるようになる。
詳しくみていきましょう。
筋肉の緊張時間を長くしてメカニカルテンションを強くできる。
メカニカルテンションは、トレーニングによって筋肉にかかる張力のことです。
簡単にいうとウェイトで負荷を加えながら筋肉を収縮させると、筋肉に直接ストレスがかかり筋肥大の刺激になるという事、要は普通のウェイトトレーニングです。
このメカニカルテンションを高くするためには「高重量を使う。」・「フルレンジでトレーニングする。」がありますが、
もう一つの要素がTUTです。
TUTで緊張時間を長くすることで、筋肉に強いメカニカルテンションを与えることができます。
筋肉に効かせて反動を抑えたフォームでトレーニングできるようになる。
初心者が高重量でトレーニングすると反動を使ってウェイトを挙げてしまい、筋肉から負荷が抜けてしまう可能性が高くなります。
しかしTUTを意識したトレーニングを練習すれば反動を抑えて筋肉に効かせることが少しづつできるようになります。
ポイント
始めはいつも扱ってるよりも軽い重量で完全にコントロールできる重さを選んで、筋肉を意識できる余裕を持つようにしましょう。
慣れてくれば反動を使わず高重量をターゲットの部位から負荷を抜かずトレーニングすることができるようになると思います。
TUTを長く取れるようになればトレーニング強度を上げてことができ、筋肥大のための新しい刺激にもなります。
TUTのトレーニングへの取り入れ方。
続いて実際のトレーニングへのTUTへの取り入れ方です。
ポイントは4つです。
ポイント
- 1セット当たり40秒~60秒時間を目安にする。
- エキセントリック・ネガティブ動作をゆっくりにする。
- コンセントリック・ポジティブ動作は爆発的に挙上する。
- トレーニングテクニックを使ってTUTを伸ばす。
基本は1~3だけ意識すれば十分ですがより強度を高めたい場合は4つ目を試してみるといいでしょう。
詳しく見ていきましょう。
1セット当たり40秒~60秒時間を目安にする。
TUTの1セットは40~60秒を目安にすると筋肥大には効果的と言われています。
具体的には中重量をつかって8~12レップ、1レップ5秒くらいでセットを終えれば40~60秒に収まると思います。
注意ポイント
TUTを長く取っても効果が上げる可能性もありますが、あまりに長いTUTは精神的にキツくなりトレーニングそのものがイヤになってしまうこともあります。
個人的にはやはり目安の時間に収めるのが良いと思います。
エキセントリック・ネガティブ動作をゆっくりにする。
TUTのメインになるのはこのエキセントリック・ネガティブ動作です。
なぜなら後から説明するポジティブ動作・つまりウェイトを上げる場面より、
ネガティブ動作・ウェイトを下ろしながらその重さを筋肉で耐えていく場面のほうがより力を発揮しやすくTUTも長くとれるからです。
みなさんもベンチプレスやバーベルカールでもウェイトを下す場面のほうが筋肉で耐えながらゆっくり下すことができるのは簡単にイメージできると思います。
ポイント
ネガティブをゆっくりすることはボトムポジションからの反動、つまりウェイトを切り返す部分で筋肉からの緊張が抜けてしまう可能性を低くすることもできます。
ポジティブ動作よりネガティブ動作のほうが1.5倍の力が出せると言われてるので、トレーニング強度を上げるのにも有効です。
コンセントリック・ポジティブ動作は爆発的に挙上する。
続いてポジティブ動作です。
こちらはネガティブ動作とは真逆で、ゆっくり挙げるよりも全力で挙上するほうが筋力や筋肥大のためには有効といわれ「爆発的挙上」と呼ばれています。
これは考えてみれば簡単なんですが、ポジティブ動作で時間を数えながらゆっくり上げるのは全力で挙上できる場面で敢えて力をセーブしてしまうのと変わりありません。
注意ポイント
筋力UPや筋肥大のためには前回のトレーニングより重量や回数を増やさないといけません、しかしTUTを気にしてこのチャンスを見逃すのはかなりもったいないことだと思います。
ポジティブ動作ではTUTを気にせず「爆発的挙上」を意識するようにしましょう。
トレーニングテクニックを使ってTUTを伸ばす。
最後は少しトレーニングに慣れてきた人向けです。
一人でトレーニングするなら「ドロップセット」、トレーニングパートナーや補助者がいるなら「フォーストレップス」です。
ドロップセットは短い時間で追い込みたいときや、トレーニングボリュームを稼ぎたい時におすすめですが、TUTを長く取りたいときにもおススメです。
ポイント
ドロップセットはどんどん重量を軽くしていくので筋肉に効かせやすいですが、反面きつくなってフォームが崩れてしまうこともあるので、
取り入れるならフォームを維持やすい種目やマシンを使うようにしましょう。
最後にフォーストレップスです。
これは限界までウェイトを挙げたあとポジティブ動作で補助者に挙げるのを手伝ってもらい、ネガティブ動作を自分の力で耐えてセットを続ける方法です。
ネガティブ動作のTUTを長くできるのもメリットですが、
もう一つのメリットは5レップほどの高重量でも補助者の助けでセット時間を延ばせるのでTUTも長く取れることです。
普段の中重量でできる重さでやるよりトレーニング強度が上がるので毎回取り入れることはできませんが、もし一緒にトレーニングしてくれる人がいるなら一度取り入れてみるのをおススメします。
ただし初心者は気にしなくていい?
TUTのメリットや実際のトレーニングへの取り入れ方については分かってもらえた思います。
しかし個人的にはTUTは筋トレ初心者はあまり意識する必要はない思います。
なぜなら、「TUTは筋肥大のためにトリガーの一つだが初心者はそれよりも優先することがある。」と考えているからです。
優先すべきこととは
- 「フォームの習得」
- 「漸進性過負荷の原則を意識する」
- 「トレーニングボリュームを増やす」
- 「トレーニングの記録をつける」
- 「食事やプロテインなど栄養補給に手を抜かない」
などです。
上記のことを後回しにして、TUTを気にしても効果は半減するどころか全く意味のないトレーニングをしていることになりかねません。
TUTで覚えておけばよいことは「ネガティブは丁寧にポジティブは爆発的に上げることを意識する」これだけで十分です。
トレーニングの基本はたくさん記事にしているので、よければチェックしてみてください。
[漸進性過負荷の原則]トレーニング法に迷ったらコレを使えば正解です。
「初心者は全身トレーニング?」筋トレに最適な頻度とボリューム!
トレーニング以外で大事なのは記録をつける事と食事です。
[必見] 筋トレ初心者はトレーニングノートを書こう [効率よく筋トレできます]
[朗報]ガリガリ体型は改善できます。[トレーニングより食事です。]
記録をつけるメリットは自分の成長を知れることもありますが、毎回のトレーニングで「前回より少しでも良いから、重量・回数を更新しよう。」と考えれる所です。
ゴールドジム(GOLD'S GYM) トレーニングノートG9500 G9500
最後に食事は大前提としてオーバーカロリーの状態にする、そのあとお金に余裕があればプロテインを飲めば十分です。
アンビーク オールインワン プロテイン ホエイ チョコレート風味 ビタミン11種配合 ミネラル4種配合 国産 1kg
まとめ:TUTを賢く取り入れよう。
まとめると、
- TUTは「Time Under Tension (タイム アンダー テンション)」の略で、筋肉が緊張している時間の長さの事。
- TUTを意識することのメリットは、 「筋肉の緊張時間を長くしてメカニカルテンションを強くできる。」 「筋肉に効かせて反動を抑えたフォームでトレーニングできるようになる。」
- TUTは40秒~60秒くらいでセットを終わらせるのが効果的。
- 初級者は「ネガティブは丁寧にポジティブは爆発的に上げること」を意識する。
- トレーニングをある程度続けている人は「ドロップセット」や「フォーストレップス」をやってみる。
以上になります。
TUTを意識したトレーニングは今まで「重量」ばかり気にしていた初心者トレーニーが「筋肉」に効かせること目的に取り入れたり、
トレーニング後は筋肉はパンプアップして、ターゲットの部位は焼けるような感覚になりトレーニング後の満足感が高いので、
トレーニングのモチベーションが下がっている人や、高重量を目的にしない運動不足解消や健康目的の人が達成感を求めるのにも向いてます。
しかし筋肥大には様々な要因があるのでTUTも気にしながら、重量やボリューム・フォームなどいろんな角度から自分のトレーニングを見直してみるようにしましょう。
それでは、また次回。